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増岡弘さん!  |組員日誌 |
増岡弘さんが3月21日に直腸がんで亡くなったことを知ったのは、つい最近のことだ。増岡さんは、劇団東京ルネッサンスを主宰されており、私は呼んでもらって客演している。
落語『文七元結』を増岡さんが芝居に起こした『ああ、隅田川』である。
主役の左官屋長兵衛に挑んだ。
増岡さんの気に入ったのか、ご自身が焼いたぐい飲みを贈ってくださった。
主演男優賞と認めてある。
30年前のことである。
増岡さんは、絵描きを志し東京芸術大学に入った才人で、陶器のみならず味噌作りにも精を出し、ご自宅もご自身で手作りしたと聞いている。

『サザエさん』のマスオの声で特に有名であるが、益々屋ちゃん助の名で語る落語の腕前も一級品である。
毎年の年賀状の「吉例金言集」を楽しみにしていた。
選ぶのに苦労する程傑作揃いであるが、いくつか紹介してみよう。
「ABCDいいえ富士」「年寄に火や水」
「またハゲそめし前髪の」「老いるショック」「おさみし定食」「はなさんかじいさん」「中年の多い料理店」
回文もある。「ぷつりとすたれたストリップ」
誰彼に出来る技ではない!
今年の年賀状は来なかったので気になってはいたのだが、厳しい病の只中にあったとは!
増岡弘さん!
大変お世話になりました!
遅くなりましたが、心を込めてご冥福をお祈り申し上げます。
藤川修二